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【大人の勉強法】基礎英語を身につける3つの方法

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「今度こそ本格的に英語を勉強する!」と決意しても、勉強法が合っていないと挫折してしまいます。たとえば、

「まず英語を聴いて、日本語に訳してから、そして英語に直す」

のようなやり方、今もしていませんか? それをやめて、英語脳を作るための言語習得のプロセスを実践することが成功への鍵となります。そのためには、言語のしくみを理解するところからはじめてみましょう。そうすれば、語学が上達する道筋が見えてきます。

それでは今回は、大人になってから学ぶ効率的な英語学習についてご紹介します。

基礎英語を身につけるための方法とは?

「独学でも、お金をかけなくても、英語を上達させられる勉強法ってあるの?」

はい、あると思います。大人には経験と知識がありますので、理論的に英語を学ぶ方が効率的でしょう。大人になって英語を学ぶとき、すでに形成された日本語の言語領域(言語脳)を使っています。

脳が上手に機能するためには、日本語と英語の構造の違いを理解する必要があります。なぜなら、母国語の影響で第2言語の英語習得が妨げられないようにするためです。

大人の英語学習法とは?

「どうして、英語を話せるようになれないのか?」

日本語の語順感覚を使って英語を理解しようとしているからだと思います。よって、英語の語順感覚を身につける必要があります。大人から行う英語学習は、受験英語のような勉強法では話せるようにはなりません。受験英語と同じ勉強法で学ぶより、フレーズを暗記することが大切です。

いったい、英語の語順感覚とはなんでしょうか。それを得るために、言語のしくみを学びましょう。今までの英語学習とは違う形で、今後の勉強がスムーズに頭に入ってくるようになります。

言語のしくみを学ぶ

世界の言語は、3つの言語類型に分かれています。日本語は膠着語(こうちゃくご)、そして英語は屈折語(くっせつご)に分類されます。日本語と英語は違う言語類型に属しているのです。

🔷ただし、注意点として、英語は一般的に屈折語に分類されますが、他の言語と違う特徴として、膠着語、屈折語、孤立語のすべての特徴を持っています。

形態的類型言語
膠着語(こうちゃくご)日本語、韓国語、モンゴル語、トルコ語など
屈折語(くっせつご)英語、ラテン語、ギリシャ語など
孤立語(こりつご)中国語、ベトナム語など

膠着語は、語の語幹に接辞が付く構造があり、その切れ目がはっきりしているタイプです。屈折語は、語が変化するが、その境目があいまいなタイプ。そして、孤立語は、動詞、名詞、形容詞など、語形変化を持たないタイプです。例として、それぞれのタイプの語形変化を見てみましょう。

現在過去
膠着語(日本語)行く行った
屈折語(英語)gowent
孤立語(中国語)

動詞の語形は、膠着語の日本語の場合、現在と過去を表す言葉に変化していますが、屈折語の英語の場合、動詞の形を変化させる屈折語特有の語形変化が見られます。

ついでに孤立語の中国語では、語の形を変えることも接辞などを付け加えることもなく、語形変化自体がありません。

言語には異なる語順が存在する

言語類型論から見た言語タイプがあり、日本語はSOV型英語はSVO型に分類されます。

言語タイプ言語
SOV型日本語、韓国語、モンゴル語、ヒンディー語など
SVO型中国語、タイ語、英語、ドイツ語、スペイン語、フランス語、イタリア語など
VSO型アラビア語など
VOS型マダガスカル語など
OVS型ごく一部の言語
OSV型ごく一部の言語

世界の言語の約50%がSOV型、そして約40%がSVO型です。世界の言語の約90%がこの2種類に分かれていることが理解できます。

私たちの日本語(SOV型)と英語(SVO型)タイプはどのように違うのでしょうか。

SOV型とSVO型の違いとは?

SOV型とSVO型の違いは、3つ(主語、目的語、動詞)の配列の相違だけではなく、語と語との配列の違いも関係します。どういうことかというと、SOV型は、主要部後行型といい、文章の中の重要な要素が後ろに来ます。一方で、SVO型は、主要部先行型といい、重要な要素が前にきます。

🔷簡単な比較表を作りました。

主要部先行主要部後行
SOV型で(に)
前置詞名詞後置詞
SVO型athome

日本語の「家で」と英語の「at home」を比べると、位置を表す日本語の「」は、名詞の後ろに置かれるので、「後置詞」、位置を表す英語の「at」は、皆さんもご存知の通り、名詞の前に置かれるので、「前置詞」と呼ばれます。

主要部先行主要部
SOV型彼が買ったノート
名詞修飾節名詞
SVO型the notewhich he bought

英語はSVO型でありながら、一定の法則に違反している点があります。よって、単に英語のタイプをSVO型であると判断するのには注意が必要になってきます。

例を挙げると名詞と形容詞の配列では、

SOV型は、「形容詞+名詞」(美しい山)、SVO型は、「名詞+形容詞」となるケースが多いのですが、SVO型の英語でも、例外的に「形容詞+名詞」(beautiful mountain)のように配列がSOV型となっています。

前に説明した膠着語の要素が英語にはあることがここで分かりますね。じつは、英語って日本語のように規則正しい一つの法則に則っているわけではないんですね。

そういう点では、英語は例外が多い言語であるため、コツコツと英単語や熟語に触れ、覚えていくことが重要です。

「所有格と名詞」の関係でも、「彼の本/his book」に見られるように、日本語も英語も配列が同じですが、基本的にSOV型は「所有格と名詞」で、SVO型は、「名詞+所有格」となります。ここの配列でも一定の法則から外れています。

さらにここで、英語と日本語の規則性の違いも認識しておきましょう。

🔷さらに日英の主要部と補足部の比較を見てみましょう。

主要部先行主要部後行
SOV型める
助動詞動詞助動詞
SVO型candrink
主要部先行主要部後行
SOV型まない
否定動詞否定
SVO型do notdrink

したがって、SOV型とSVO型の違いは、

基本的に、日本語のSOV型は主要部後行が重要であるのに対し、英語のSVO型は主要部先行が重要

であると理解した上で、

英語はときどき日本語と同じ配列になること

を覚えておきましょう。

文の配列

言語類型や配列に違いがあることが分かったところで、実際にSOV型とSVO型の文を比較してみましょう。

(例)

日本語(SOV型)

私は ももを 食べる。

     S(主語)+O(目的語)+V(動詞)

英語のSVO型に当てはめてみると、「私は 食べる ももを」といったようになってしまいます。

英語(SVO型)

I eat a peach.

   S(主語)+V(動詞)+O(目的語)

「私は 食べる ももを」をそのまま英語に置き換えると、S=「I」+V=「eat」+O=「a peach」になります。

よって、日本語と英語の言語タイプが違うことが分かって頂けたと思います。今までの英語の認識が変わりますね。

🔷日本語と英語の言語タイプの違いを理解したところで、英語を学ぶときは日本語は切り離して考えるように心がけてみましょう。

まとめ

今回の日本語と英語の文法の違いを知ることで、今後の英語学習の効果が違ってきます。毎日の生活の中で、短時間でもしっかりと集中して学ぶ時間帯を確保しましょう。10分でも15分でも毎日の積み重ねが後々、「塵も積もれば山となる」で、きっと上達したと実感する瞬間が訪れます。

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🔶Author:あみ(Ami)🔶
メディアプロデューサー/英語講師
日本の私立短期大家政科卒。証券会社に就職後、渡米。大学でテレビ、ラジオ、及び映画制作を学ぶ。卒業後、日本のテレビ・ラジオ・出版などマスメディアの仕事に従事。趣味は文化・伝統芸能・ヨガ・料理。近年は心理学・歴史・神社仏閣の造詣を深める。2019年、神社検定弐級合格。

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