春のバスツアーの続編でございます。「気軽なバスツアー・第三弾」東国三社・鹿島神社編をご紹介します。前回の記事は下記にありますので、そちらもご一緒にご覧ください。
東国三社バスツアー 鹿島神宮編
さて、伊勢神宮、香取神宮と並び、平安時代から「神宮」と呼ばれている鹿島神宮にやって来ました。延喜式では神武天皇元年(紀元前660年)創建の由緒ある神社。
由来
日本全国に約600社ある総本社で、国譲り神話で活躍した神様、武甕槌神(タケミカヅチノカミ)がご祭神です。地上を治めるのに、経津主大神(フツヌシノオオカミ)とともに出雲の国に降臨し、それまで日本を支配していた大国主命(オオクニヌシノミコト)から国譲りの約束を取り付け、日本の建国に貢献しました。
古くから皇室からの崇敬を受け、東国遠征の拠点として重要な祭祀が行われてきました。さらには奈良、平安時代に国家鎮護の軍神として篤く信仰されます。源頼朝、徳川家康など武家からも厚い信仰を受け、武神としても仰がれるようになったことから武術が盛んに。
その中には傑出した武術家も多く、宮本武蔵でさえ不可能だった生涯無敗を誇ったとされる無敵の剣豪、塚原卜伝もそのひとりです。私は見逃してしまったのですが、2013年にNHKで『塚原卜伝』のドラマが放送されました。
日本一の大鳥居
余談ですが、東日本大震災のとき、当時国産の花崗岩でできた日本一の大鳥居は倒壊してしまいました。三年後に竣工となり、新しい大鳥居が2014年6月に完成。今の大鳥居は木製で、境内に自生した杉の木を使って、旧大鳥居と同じ寸法につくられたそうです。(↑の写真)
御手洗池
境内は東京ドーム15個分に及び、湧き水でできた御手洗池(みたらしいけ)や奥宮など多くの見どころがあります。御手洗池といえば、鹿島神宮では毎年大寒の日に、『大寒禊』という禊ぎが行われています。神職と一般参加の男女12歳から76歳までが真冬の冷たい池に胸までつかるそうです。男性は白ふんどしに鉢巻、女性は白装束に鉢巻で、人生の転換期、もしくは何か新たな目標に挑戦するときに禊ぎに参加される方が多いようです。
(茨城新聞より)
鹿園
奈良の春日大社を創建したとき、鹿島神宮のご祭神・武甕槌神(タケミカヅチノカミ)をお迎えし、勧請(かんじょう)といって神仏の霊を移し祀られました。その際、鹿島から鹿に乗せて運んだことから、鹿島神宮では鹿は神の使い、神鹿(しんろく)として大切にされています。
社殿
社殿は本殿・石の間・幣殿・拝殿の4棟からなっていて、元和(げんな)5年(1619)、徳川2代将軍の秀忠公が寄進したもので、重要文化財に指定されています。
本殿
本殿は三間社流造の建物で、そこに武甕槌神(タケミカヅチノカミ)が祀られています。
奥宮
もともと奥宮は、慶長10年(1605)に徳川家康が関ヶ原戦勝の御礼に現在の本殿の位置に本宮として奉納したものだそうです。14年後に新たな社殿を建てることになり、現在の位置に移動されました。徳川300年の歴史を見守ってきた貴重な社殿です。
何と言っても東京ドーム15個分(!?)ですから、45分の滞在時間ですと決して十分とは言えないですね。もっと散策したかった! そう思うくらい魅力的な聖地でした。今回は初めての鹿島神宮。ぜひまたじっくり時間に余裕を持って再訪したいと思います。
最後に急ぎ足で大鳥居の方へ向かうと、ちょうど結婚式を終えたご家族が記念撮影されていました。「末永くお幸せに…」と心でつぶやきつつ、幸せパワー頂いちゃいました!
(つづく)